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治療中〜治療後

インプラント治療が始まり、フィクスチャーを骨の中に入れて「意外と虫歯の治療より痛くなかったかも?」と思われた方もいれば、中には「腫れた」という方もいるかもしれません。
インプラント体(フィクスチャー)はチタンで出来ているのは皆さんもご存知で、そのチタンは人間の身体に親和しやすい材質と言われています。ですが、元々人間の体に存在しない物質(異物)を身体の中に入れるので、拒絶や抵抗には個人差があるのです。


インプラントを埋入して被せ物が入るまで

腫れた方の多くは恐らく、「骨造成手術」や、「複数本のインプラント」の方が多いと思います。
腫れた方の多くは恐らく、「骨造成(人工骨)」や「骨移植」を行った方に多いと思います。
人工骨もインプラント体(フィクスチャー)のチタンと同じく、人間の身体の中に本来は存在しない物質を体内に入れる事になります。
身体がそれを異物と感じ、外に排除する働きがあるのが抵抗力です。
だから「腫れる(可能性がある)」という事が考えられるのです。
もちろん治療を行った方全員が腫れるということではありませんが。
中には心配しすぎて不安で不安で相談のお電話を下さる方がいらっしゃいますが、そんなに気にすることは無いと思います。
ただし、
気になるから鏡でずっと口を開けて見ている。
気になるからずっと舌で触ってしまう。
治療箇所で噛んでしまう。
などは決して良く無いことです。
埋入(骨造成)して1週間〜2週間の間に、治療患部の消毒に通うのが通常のパターンです。
不安があれば、消毒時に治療を担当した先生に聞いてみるのが良いのでは無いでしょうか?
あまり神経質にならない方が、治癒が早いような気もします。


様々な治療のケース

奥歯の場合は抜歯を行って、3ヶ月から半年ほど待って、骨が出来たのを確認してインプラントフィクスチャーを埋入。
抜歯して、骨の状態が良ければインプラント埋入。
前歯の場合は抜歯してインプラント埋入。状況が悪ければ、しばらく期間を開けてインプラント埋入。
など、先生によって様々な考え方があります。
もちろん治療患部を見ての判断もあると思います。
最近は、こういった状況を患者さんがインターネットで検索し、「先生、普通だったらこうなんじゃないですか?」とぶつける方がいます。
もちろん、インフォームドコンセント(診療説明:説明と同意)が足りない先生も一部います。
患者さんも、説明が無かったと言うよりは、これくらいは聞いた方が良いでしょう。
まあ、もちろんきちんと説明があったに越したことはありませんが。
なぜそうするかはきちんと理由があるからです。
「私が良いと思ったからそうした!」などは説明ではありません。


頭出し、アバットメント、被せ物の装着まで

2ピースタイプのインプラントは、骨とフィクスチャーがしっかり結合してから「アバットメント」という被せ物の支台部になる部分を装着します。そのためには、歯肉に埋まったフィクスチャーの頭を出さなければいけません。これが2次手術になります。
最近は、フィクスチャーの埋入からアバットメントの装着までの期間が早くて済む、性能の良いインプラントも多く発売されていますが、形状や性能は良いが、骨と結合するまでじっくり期間の掛かるインプラント製品もあります。
まだフィクスチャーが骨との結合をしていないのにアバットメントを装着する2次手術に移行するケースも多く見かけます。
歯科医院によっては数値によってインプラント結合を確認する機器を導入しているところもあります。
「ペリオテスト」「安定測定器」などを使用し、きちんと骨結合(インテグレーション)を確認してからのアバットメント装着なら安心できる材料とも言えるのでは無いでしょうか?
一般的にはやっと被せ物の型取り(印象)を行って、歯の型を取る事ができます。これを歯科技工所に出して「装着する歯」が出来上がります。


被せ物の材質もさまざま

被せ物の材質には一番硬い鉱物「ジルコニア」、その次に「オールセラミック」、「ハイブリッドセラミック」、「メタルボンド」、「金属」などさまざまな材質があります。みなさんが装着される「被せ物の材質」は何を使用しているか確認していますか?
意外に装着されている被せ物の材質は何か?を知らない方が多いです。まあ、知らないより聞いておいた方が良いでしょう。もちろんしっかり説明している先生もいらっしゃいます。
ただし、患者さんの噛み合わせによっても適した材質が異なりますので、先生と相談するのが良いかと思います。
基本的に複数本のインプラント埋入の場合は、被せ物はインプラントを埋入した本数に対し、1本1本入るのではなく、ほとんどの場合は連結されると思います。結構、これを知らない患者さんが多く、もしかしたら説明をしていない先生も多いかもしれません。
「私、インプラントを3本入れたんですけど被せ物が全部くっついてて歯と歯の隙間がないんですけどこれってどうなんですか?」というようなご相談です。連結は、歯に掛かる力が分散されるので、インプラントの長期維持にも良いかと思います。
患者さんご自身が「私にはジルコニアが適している」とかは判断できないと思いますので、よく先生と相談することをお勧めします。


セメント合着?ネジ止め?

被せ物とアバットメントが一体化されてはじめて「インプラント」と一般的に言うと思います。
良くご相談で、「インプラントが欠けたんですけど!」とか、「インプラントが外れたんですけど!」というご相談をいただきます。
実際良く聞いてみると、被せ物が外れた、欠けたという内容です。
欠けるタイプの被せ物は「メタルボンド」や「ハイブリッドセラミック」です。
歯科医院で使われるセメントは、接着セメントや合着セメントですが、インプラントの場合はメーカー製品によってネジで裏止めをするタイプもあります。アバットメントの先端に小さなネジがあり、被せ物側からネジを入れて止めるタイプのものです。前歯などでは裏側にネジ穴があり、ネジで止めた後に穴を塞ぐタイプです。
合着かネジかと言うのは構造上の問題であって、どちらが良いとか言うことはありません。

良く、舌で触って気になると言う方もいらっしゃいますが、そんなに気にならないような設計になっていると思いますので、良く歯科医院の先生とご相談されることをお勧めします。
欠けた場合のご相談も「保証」を絡めた話の場合が多いですが、基本的に被せ物は24h265日患者さんの口の中で使われています。当然、経年劣化を考えれば、その全てを歯科医院の負担にするのは厳しいと思います。もちろん歯科医院によっては経年劣化の負担割合を考えて保証している所もあります。

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