インプラントトラブル相談室

埋入後即時荷重All-on-4(オールオンフォー)の誘い水

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
即時荷重インプラント

スポンサーリンク




インプラント治療を希望する患者さんの中には口コミサイトやランキングサイト、またはインターネットでよく露出している、「1日で噛める!」「その日のうちに治療が終わります!」などといった広告などの美味い話に引っかかってしまう方も多いのですが、最近増えているのが「即時荷重」というインプラントの治療法です。


そんな夢の様な話は転がってない

患者さんからすれば「歯医者は苦手」とは言うものの、なるべく短い期間で!とか、少ない回数で!と都合の良いことばかりを考えると思います。
その大半の方は歯を失った原因などはあまり考えないのが現状。

「だって、歯がないから歯医者に治療にきているんでしょ!」と胸を張って言う方もいらっしゃるかもしれません。

そんな方からすれば「1回で治療が終わる!」とか、「インプラント治療の時間短縮」を思わせる歯科広告の謳い文句はまさに「理想の歯科!」と思ってしまうでしょう。

ところが実際にはそんな都合よく美味しい話はありません。

なかでも、片顎12本分の歯を4本のインプラントで支える「オールオンフォー」を「埋入後即時荷重」で行なう歯科医院が、人気を集めているが──。

 人工歯根の粗面加工は、感染を引き起こしやすいという重大な問題が分かってきた。これはインプラント周囲炎と呼ばれる症状で、最悪の場合はインプラントを撤去しなければならない。

参照:NEWSポストセブン」歯のインプラント治療「最新」を謳う歯科医に落とし穴

このような内容は当サイトでは今に始まったことではなく、以前から特集していた。

1本、2本の骨造成も必要としない簡単な症例であればまだ良いのですが、重度の歯周病などによる欠損歯が複数本あるような難症例の患者さんであれば、歯医者に行ったその日にインプラントの埋入手術を行うことなど到底無理です。

誤解が無い様に解説しておきますが、埋入手術が出来るか出来ないかで言ったら「歯科医師免許と技術と度胸」があれば可能は可能です。
ただし、その後がどういう結果になろうが・・・という話ですが。

本来ならば、きちんと歯周病などの事前治療を行なって、計画を立てて、それからインプラント治療を行うにあたって十分な骨量があるなど口腔内の状況に問題がなければ埋入手術をして3〜6ヶ月待って、骨とフィクスチャー(インプラント体)が結合したのを確認し、アバットメントを装着し、セラミックやジルコニアの被せ物(補綴物:上部構造)を装着するのが一般的な流れです。

結論からすると、重度な症例の方ほど楽をしようと思うと良い結果が得られない

ということです。

なかなかそんなに都合のいい話は転がっていません。


「最新の治療法」と謳う歯科医院には注意が必要

確かにここ近年の歯科インプラント治療は技術進歩もあり、過去に間違いとされていた治療の常識が、見直されると同時に常識になったりその逆もあったりと変化もある業界が「歯科業界」です。

「埋入後即時荷重は、患者さんの理解と協力が得られないと、トラブルが起きるリスクが基本的な治療法より高いと考えられます。『オールオンフォー』方式には、幾つもの利点もありますが、噛む力を支える人工歯根の本数が最小限です。1本でもトラブルが起きると、やり直す間、何らかの妥協が必要です。患者にとって本当のメリットは、10年、20年単位でインプラントが口腔内で機能することでしょう」

参照:NEWSポストセブン」歯のインプラント治療「最新」を謳う歯科医に落とし穴

上記リンク先の記事にもあるが、きちんと「即時荷重」でも長年実績が出ている先生を探すなどすることが懸命だと思います。

広告などに良く出現する様な「高い広告費を払って謳い文句を目立たせる」と言うことは、それに誘われる方をターゲットにしていると思ってください。

広告や口コミ、TVCM、本などを書いているから良い先生だと思ってしまったなど、良い結果が得られなかった方は後から必ず後悔します。

治療費用も当初の金額だけでなく、ダメになった箇所のやり直し治療や再手術費用なども含めたら更にお金と時間が掛かってしまいます。

自分の目で確かめずにインターネットだけで数百万もする治療を決断するのですから安易としか言いようがありません。


即時荷重のパイオニアの先生も存在する

どの治療法にもパイオニアと呼ばれる先生というのは必ず存在します。

即時荷重についても同じことが言えると思います。

編集長の私が思うには、即時荷重を行う条件には「まず骨がしっかりしていること」「患者さんがきちんと口腔管理や術後に定期通院ができること」「楽とか足を運ばず治療が終わるという安易な考えの患者にはすぐにインプラント治療を行わない」という3つの条件が整わない限り治療をしてはいけない!と考えます。

この即時荷重も20年前からずっと同じ方法を取り組んでいて、安定して良い結果を出している先生もいらっしゃいます。

卓越した技術を持ち良い結果を出し続けるには同じ事を続けるという苦労と努力が無いと到底出来ない事です。


スポンサーリンク




この様なパイオニアの先生は、患者さんの口腔内がどんな状況の方でもなりふり構わずインプラント治療を即時荷重で行なっていないと思います。
インプラントをするにあたって骨が少ないとか、歯周病によって骨が吸収しているちょっと厳しいかな?という方の場合に「即時荷重を行うか行わないか?」で術後に良い結果が得られるか?得られないか?が左右されるのです。

この様な先生は安定して良い結果を出すためにきちんと症例を選んでいます。

この方だったら大丈夫だな!この方のこの状態はまだ難しいかな?と厳密に精査し、その方法が行える状態にして即時荷重を行うはずです。
説明もかなり重点を置いています。
インプラント治療は最初の口腔内の状態や、術後の患者さんの口腔内管理や意識、患者さんの治癒力など患者さんによって結果が大きく左右されます。
どんな名医が治療を行なったとしても、口腔内がボロボロの状態で治療を行えば、すぐにダメになることは明白だからです。

ひどい患者さんは「せっかく高いお金を払ったのに!」とか「下手!」とか言いたい放題言います。どんな高級ブランドも扱いが雑ならばすぐダメになります。
それと一緒です。

パイオニアの先生は技術勉強会などで即時荷重のテクニックなどを他の歯科医師の先生の教えたりもしますが、習った方はすぐに取り組んでみたいと思うのが本心です。
習った事を患者さんに治療を施して(やって)みて、結果を見てみたいとか、冒険心で行う先生もいるかもしれません。
そんな先生でもその判断を間違わなければ、パイオニアの先生と同じ様な良い結果が得られる確率も高いと思います。

一番怖いのは、「即日インプラント」と、患者さんの口腔内がどんな状況であっても誰でも出来てしまうと思わせてしまう誘い水が問題なのです。

口腔管理がきちんとできない患者さんや短絡的な患者さんに安易に即時荷重で治療を施してしまうほど怖いことはありません。


抜歯後の即時埋入

基本的に今までは、通常の場合

・前歯は抜歯後即時にインプラント体(フィクスチャー)を埋入する

・奥歯(臼歯部)は抜歯後に期間を置いてインプラント体(フィクスチャー)を埋入する

というのが基本と言われています。

患者さんが複数の歯医者さんに行ってインプラント治療の流れを聞いた時、それぞれ歯医者さんが言うことが違う!とご相談が来る場合がありますが、先生によって考え方が異なります。

前歯の場合は親指と人差し指で1番前の歯をつまんでみればわかると思いますが、奥歯に比べて骨は平べったく幅が少ないと思います。
今まで歯を長期間抜けっぱなしにしていた方やブリッジをしていた方などで、歯がない所の歯肉が痩せてしまっている方もいらっしゃいます。
まあ、歯周病に感染していて骨が溶けてしまっている方など例外は除いて、ほとんどの場合は前歯は抜歯したらすぐにインプラントを入れると思います。

奥歯の場合は抜歯してから3〜4ヶ月時間を置いてから骨の状態が落ち着いてインプラント体(フィクスチャー)を埋入するのが通常です。

埋入後即時荷重は抜歯してフィクスチャーを埋入後、アバットメント装着し、仮歯も装着することを1日で行います。

たとえ「1日で噛める」と言っても患者さんの中には「おせんべいは食べれますか?」とか聞く人もいらっしゃいますが、この手の質問は小学校レベルの話で、遠足で「バナナはお菓子ですか?」と聞く様なものです。

一般常識で考えたらインプラント治療後はいかなる状況であっても硬いものは噛んではいけません。

まあ、例外を聞いてくる患者さんは「要注意」なんですけどね。

それだけ説明は重要なのです。

Digiprove sealCopyright secured by Digiprove © 2019 JapanImplant P.A

スポンサーリンク




implant@info

投稿者の記事一覧

インプラント名医検索システム
この記事を書いたのは
【編集長プロフィール】
10年以上インプラント治療や歯科治療に悩む方やトラブルになった方の電話相談を行うなか、複数の歯科医院の事務長、歯科スタディーグループ事務長、歯科や整骨院などの経営アドバイザー、web制作、コンサルタント業務を中心に、さまざまな医療関連の記事の執筆活動を行なっている。

【経歴】
1973年東京都生まれ
2006年にネット通販、web制作、輸入食器卸売販売、広告代理店の会社を設立。

日本で1番最初に韓国食器や生マッコリの通販を始め、韓国のざくろ酢(ホンチョ)を日本で流行させた実績を持つ。
歯科の個別指導も経験し、現在20箇所以上の歯科や整骨院などの医院事務長、アドバイザーを担当。

インプラント治療が上手くいかなかった患者さんやトラブルを抱えた患者さんの電話相談、インプラント治療を考えている方への歯科医院選びのアドバイスを日々電話やメールで行なっている。

TV番組、雑誌など積極的に取材協力している。
協力著書に「赤ずきんちゃん お医者さんは気をつけて」

2007年歯科インプラントポータルサイト
「インプラント名医検索システム」を公開。
2017年東京交通事故治療ガイド
「 整骨院・接骨院検索システム」を公開。

関連記事

  1. インプラント治療での患者さんの心得
  2. インプラント治療の費用について1
  3. インプラント難民 インプラント難民が増えている
  4. インプラントの保証について
  5. 不安 国民生活センターが、「あなたの歯科インプラント大丈夫ですか?」と…
  6. 電話相談 インプラント治療電話無料相談(歯科選び・トラブル)
  7. インプラント治療を失敗しないために
  8. 協会の活動内容

インプラントDr.インタビュー

  1. 東京都港区高村歯科医院高村剛先生|インプラントDr.インタビュー 神谷町駅高村歯科医院
  2. 千葉県匝瑳市ひがた歯科医院大渕澄人先生|インプラントDr.インタビュー 匝瑳市ひがた歯科医院
  3. 東京都新宿区岸本歯科医院岸本幸康先生|インプラントDr.インタビュー 新宿インプラント名医岸本
  4. 神奈川県大和市大館(おおだち)歯科医院大舘満先生|インプラントDr.インタビュー 大和市インプラント名医大舘先生
  5. 千葉県柏市田中歯科医院田中譲治先生|インプラントDr.インタビュー インプラント名医田中譲治先生
PAGE TOP