このページ内容2018年作成の歯科医院向けのコンテンツですが、患者さんでも見れる記事になっております。
記事の内容は随時更新、加筆を行っております。
歯科心身症について
当サイトでは以前から「歯科心身症」と名前を付けてはいないものの、囚われ続けている患者さんの思考や行動、言動について詳しく解説して来ました。
今までの歯科業界では「面倒な患者」、「手に負えない患者」、「言うことを聞かない患者」と一括りにされていました。
最初は歯科医師の患者さんへの不誠実な対応や冷酷な対応が問題と思っていましたが、当サイトへの長年の相談の電話などで調べていくうちに、患者さん側にその原因を占めていると言うことがわかって来ました。
2018年現在、「このような患者は診るな」と歯科業界全体でなっているのが主流です。
その理由の1つとして、歯科医師側に「患者さんへのこれといった解決策が無い」という理由が挙げられます。
当然と言えば当然ですよね。
だって、患者さんが言うことを聞かないのですから。そのような患者さんは何かあれば診療時間外であろうと御構い無しに「困っている」と電話をかけて来たり、自分のことしか言いません。
それでいて歯科医師が何か言うたびに「でも」とか「だって」と素直に聞きません。
「ネットにはこう書いてあった」とかケースも全然違うのにも関わらずそのようなことを平気で言います。
そのような患者さんは分類としては「鬱」とか「神経症」の類でまとめられてしまいますので心療内科や精神科に送る、もしくはすでにかかっているというケースも多いと思います。
ただ精神科や心療内科に送ってしまうのでは根本的解決にはなりません。
これからの歯科業界は、このタイプの患者さんの特徴を理解し分析し、どのように接するのか?どのように治療をすれば良いのかを計画をきちんと立てなければと思っています。
できなければ、ただ診療の時間だけが費やされ、先生も精神的負担や疲労感が増すばかりです。
今後はこのような患者さんはもっと増え続けることでしょう。
ですが、病気というのには全てに原因があります。
その原因は何か?というのを理解させてあげることに始まります。
歯科心身症とはどんな病気?どんな人?
- 通常の歯科処置では改善しない「違和感」「不快感」「原因不明痛」などの不定愁訴を訴える患者。
- 特に歯科医院を点々と渡り歩く患者は最も手強い患者であり、まず決まって相談内容が長文。
- 相談をするだけしておいて「やっぱり治療しません」と、またさらに他の歯科へと相談の長き旅へと繰り返すというような「治療する」という本来の目的から遠ざかってしまっている患者が特に多い。
- 「これだけ長い期間この症状で悩んでいるんです!」と悲劇のヒロイン的に自分自らをかばい、慰めるような表現をする患者。
- 噛み合わせにおいては「ここが変!」と訴えるが、見ても何にも問題がない患者。
- 日によって感情の起伏がはげしくコントロールできない患者。歯科医師が言葉を選ばなければいけなくなるような患者
- 間違った健康知識を持っている患者
- 几帳面と神経質を勘違いしている人。完璧主義や社会的地位が高かった人に多く、歯科医師に治療を指図する患者。
インプラント治療においてはこのような患者は特に多い。
相談患者の傾向と歯科心身症
歯科医院経営において、長年相談だけを繰り返し歯科医院を数多く渡り歩いている患者さんや、今までの治療の時系列を綴った長文の患者さんは、現在の患者さんの中でも最上級の手強い面倒な患者さんであるとともに、歯科医師の先生も「診たく無い」と直感的に思ってしまう方も多いと思います。
その患者さんが、過去にどのような治療を受けていて、どのような考えなのかは長文を拝見するよりも、口腔内を拝見するのが一番手っ取り早い。
きっとそう思うはず。
患者さんの、いままでがどうであった!と言うよりも、今のこの状況をどうしたいのか?どうできるのか?どこまで治療したいのか?
と言うのが重要なのでは?
ちなみに、このタイプの患者さんの説明の回避の仕方が上手で無い先生はとても苦労されていると思います。
ならば、いっそのことハッキリ言って挙げたほうが賢明です。
自分の歯科医院にとっても、診療の時間的にも、患者さんのためにもなるからです。
長い話を聞くだけ聞いて時間を掛けたのに結局自分の歯科医院で治療をしなかった
こんな患者さんは、また同じようなことを繰り返します。
と言うことを考えると「時間の無駄」になります。
だから気付かせるきっかけを作ってあげなければ、このような方はこれから先、歯科業界にどんどん増殖してしまいます。
歯科業界全体で治療価値を上げるのであれば、そのような取り組みを行ってこそ歯科治療の価値が上がるのではと考えております。
あのね、あなたが今までどんな治療を受けて来たかどうか、普段の口腔管理はどうか?などは文章では判断できないのですよ!まず口腔内を診させてもらって私が判断するから「診断」と言うんです。口腔内を見れば大体わかります。それからどのようにしたいのか?どこまで出来るよ!というのを考えるのが治療計画なんです。文章などを拝見して、お気持ちはわかるけど、言われたことをそのまま鵜呑みにしたら私は責任取れないでしょ!問題はあなたが治療をする気があるのか無いのかだと思いますよ。
こう言ってあげれば良いのです。
そこで患者さんに必ず聞いてみてください。
「本当にきちんと治したいという気持ちはありますか?」と。
躊躇する患者さんや、他にも色々理由を言って先延ばしをするような患者は要注意なのです。
もし患者さんがこのページを見ているのであればここで気付けばまだこちら側に戻れます。
それでもまだ自分の要望を聞いてくれるところがある!と悪あがきをするのならば、いずれ診てもらえるところは無くなるでしょう。
歯科医院は要望を聞くところでもなければ相談所でもありません。
その状態を診断で見極めて治療を行うところです。
被害妄想・〇〇された!〇〇になった!と騒ぎ立てる患者
ホームページを見たら「抜かない」、「削らない」、「痛く無い」と書いてある歯科医院って多いですよね。
この謳い文句に歯科医院側と患者さん側のギャップがあります。
他の歯科医院を点々と渡り歩いた患者さんの話を聞いて、「前の歯医者で勝手に歯を抜かれた!」と言う患者さんって最近結構いらっしゃいますよね。
〇〇された!と被害者的に言われる患者さんに限って歯に限らず口腔内全体がボロボロです。
これを患者さんから聞いた時、先生は「何の説明も無く勝手に歯なんか抜かないでしょ!」と考えるのが普通ですよね。
患者さんは、「だって、そこのホームページには抜かないって書いてあった」と言うではありませんか!
多くの患者さんは、
・歯を抜いたら次にはインプラント治療などお金が掛かるので、歯を残したい未練がある
・ダメな歯でも昔に治療を行った時は大丈夫だったから、今回も大丈夫だろう!
・いくら歯が悪くても、腕の良い先生が治療を行えば確実に歯を残せるだろう!
と考えます。
そうなると、
「抜歯をして自費治療を勧める先生は金儲け主義なんだ」と先生を悪者扱いします。
これは、「虫歯を削って詰めるのが治療である」と、今までの歯科業界全体の作り出したイメージが患者さんにそう思わせてしまったのが大きな原因なのです。
ひと昔前までは、歯を抜きたがらない先生は良い歯科医師と考えられていました。
歯科医師の先生はこの考え方に賛否両論あるかと思いますが、最近は「虫歯は処置であり治療では無い」と思っている方は多いと思います。
だって、削って詰め物をした箇所はまた決まって虫歯になりますよね。
根管治療でもせいぜいやり直して2回ですよね。
なので治療じゃ無く、「処置」になるのです。
「病気」じゃ無いからしょうがないかもしれませんが、これを患者さんは「治療」と思っています。
もちろんこのような患者さんが歯科医院に来ないと仕事にならないと思うところから「歯を抜かないで残す」と考えていると思います。
当然保険診療は国からお金が出ている診療ですから「延命処置」なのです。
治療とは?「完治」を考えるのが「治療」なのです。
ですが、普段から常に「虫歯は削って詰め物をしても治ってないからね!」、「根管治療をした歯はいずれダメになるからね」と患者さんに言っておいたらどうなるでしょう?
このような普段からの患者さん教育が大事なのです。
最近は、「良い先生は抜歯をする」と思います。
患者さんは、どうしても抜歯せざるを得ない場合に抜歯すると覚えておくのが良いかもしれません。
他の歯にも悪影響を及ぼすとか、悪すぎる時には抜かれて当然ですので、普段の口腔ケアや食生活などを見直さなくてはいけないでしょう。
もちろん先生によっても判断は異なるでしょうが、悪すぎるのに未練がましく抜かないで済む歯科医院を探し続ける事や騒ぎ立てる事に時間を費やすよりも、人から「歯が綺麗だね!」と言われる事に時間とお金を使ったほうが賢明です。
インプラント治療をしたから鬱になった??
「インプラント治療 鬱」みたいなキーワードで当サイトへの訪問される方が結構いらっしゃいます。
実際にインプラント治療をしたから鬱になったなんてこんな馬鹿な話はありません。
医学的根拠もなければ、治療を行なった事による因果関係も一切ありません。
インプラント治療が必要になる方は、もともと虫歯が多かったり、重度の歯周病だったり、歯を失う原因が必ずあります。
患者さんで良く「私は生まれつき歯が弱い」とか、「家系の遺伝で歯が悪い」と言う方がいらっしゃいますが、だいたい口腔ケアか食生活が悪い事が原因の場合がほとんどでしょう。
親も歯が悪ければ、当然その子も同じものを食べて同じ口腔ケアをしている訳で、同じように歯が悪くなるのも当然でしょう。
歯科医師の先生で、普段から黙々と患者さんと会話もしないで黙々と治療を行なっているだけの方はこのような患者さんにぜひ聞いて見てください!
「普段何を食べていますか?」と。
きっと「甘いものが好き!」とか、「健康のために毎日野菜ジュースを摂取している」とか、「日本酒が好き」とか、「お惣菜を買って済ませている」とか、糖質過多か化学調味料まみれの食生活で、コンビニ食とかが多く、日本人本来の食生活をしていない方が多いと思います。
過保護の場合は、欲しいものだけを食べる(もしくは与える)。
子供の頃からお菓子が好き。
親が留守で子供が可哀想だから好きなお菓子を置いておく。
実は、インプラント治療で鬱になったと言うような方は、向精神薬や睡眠導入剤を飲んでいる方もかなり多かったのですが、このような食生活をしている人や親が過保護というのが実に多かったのです。
そう考えたら、糖尿病の患者さんにはトラブルが多い傾向にあると思いませんか?
本当に治りたいのなら生活を改善するように!と患者さんにアドバイスをしてこそ治療と言えるかもしれません。
患者さんが治す気がなければ治りませんから。
元々このような患者さんは、何とも無い箇所が「気になる」とか「噛み合わせの高さがちょっと高い」とか言います。
「気になるから削ってくれ」と患者さんから治療内容を指示する場合(このような患者は要注意ですが・・・)に、「削らないで削ったふり」をして、「少しこれで様子を見てください」と言ったら、決まって「あら??良くなったわ!」と言うでしょう。
このような事を纏めると、インプラント治療が必要になった原因がとても重要であると思います。
確かに歯科医師の先生は治療技術も大事でしょうが、患者さんが何故そうなるのか?という本当の原因を追求する事が大事かもしれません。
よって、そのような患者さんは元々鬱になる要素が高かっただけであり、インプラント治療後の食生活も口腔ケアも歯を失った時と何にも変わっていない事が問題であると考えます。
だって、他の方が気にならない些細な事や何とも無い所が気になる訳ですから。
それをきちんと患者さんに伝えてあげる事です。
ファイナル(最終補綴)がなかなか行えない患者は問題が起こる可能性がある人?
相談で良く、「インプラント治療を始めて2年経つのですが、なかなか最後の被せ物が入らないのですけど」という相談があります。
この「最終補綴(被せ物)が入れられない患者さん」というのはだいたい問題がある患者さんです。
上記にも書いてある、ただインプラント治療をやれば噛める!と思っている患者さんが多く、相当な食いしばりがあったり、口腔環境があまり良く無いにも関わらず補綴が入らないんですけど・・・と相談が来るのです。
きちんと説明するのですが、「いいえ!私は毎日歯も磨いているし、相当口腔内には気を使っているので問題ないと思うんですけど!」と声を荒げて言う患者が多いです。
でも良く考えてみれば、その先生が最後の被せ物を入れられない訳ですよね。
「その長引く原因は何だと思います?」って患者さんに聞くと「それがわからないから相談しているんでしょ!」と何故かキレ気味な方が多いです。
ずばり、相当治療を行った箇所や屍肉、もしくは口腔内に問題があるか、トラブルになりそうな人だから相当慎重に時間を掛けて診療しているとしか思えません。
説明しづらいかもしれませんが、患者さんにきちんと言わなきゃいけないかもしれませんね。